土鍋

土鍋のお取り扱いについて

伊賀の土鍋は、直火用耐熱粘土を使用しており、蓄熱・保温に大変優れています。また、遠赤外線効果で、やわらかく、美味しく煮炊きができます。永くお使いお楽しみいただく為に、以下の点に注意してご使用ください。

初めてご使用いただく前に…

・吸水性がある素地の特性上、そのままご使用になりますと水漏れする場合がありますので、必ず、初めてお使いになる前にお粥を炊いてください。お粥のでんぷん質が土鍋の細かい気泡を埋めて水漏れを防ぎます。

《お粥の炊き方》

  • 1.洗った土鍋を裏まで完全に乾かしてからご使用ください。濡れたままのご使用は、ひび割れの原因となります。
  • 2.鍋の8分目位まで水を入れ、水量の5分の1位のご飯を入れて必ず弱火にして、ふきこぼれのないよう、お粥が糊状になるまで十分に炊き込んでください。
  • 3.煮上がったら火を止め、土鍋が完全に冷めるのを待って、お粥を取り除き水洗いして下さい。
  • ※1~3の手順でお粥を炊いていただいても、まだ水漏れする場合や煮えが悪い場合は、繰り返しお粥を炊いてください。

お取り扱いのご注意

  • ・土鍋の外側(特に底部)に水分を含んだまま火にかけないでください。濡れたままのご使用は、急激な温度差により破損の原因になります。
  • ・土鍋には水を入れてから火にかけてください。空炊きすると割れる恐れがあります。
  • ・熱い土鍋を急に冷たい所に置いたり、水に浸けたりすると、割れる恐れがあります。
  • ・大変危険ですので、天ぷらやフライなどの揚げ物には絶対にご使用にならないでください。
  • ・加熱中、加熱直後の土鍋は、お取り扱いに十分ご注意下さい。素手で扱いますと、火傷する恐れがあります。
  • ・丁寧にご使用いただいていても、土鍋表面にひび(貫入)が入ることがあります。これは、伊賀の土鍋の特徴で、ご使用に差し支えありません。水漏れする場合は、その度にお粥を炊いてください。
  • ・業務用ハイカロリーガス器具での調理は中火にてご使用ください。
  • ・電磁調理器(IH)はご使用いただけません。

ご使用後は…

  • ・醤油・塩分・油分・酸味などの強い食品を長時間入れたままご使用になりますと、貫入に浸透し、しみ・臭い・べとつきの原因になります。ご使用後は、よく洗い十分に乾燥させてから収納してください。吸水性がある為、乾燥不十分ですと、カビ・しみ・臭い発生の原因となります。
  • ・食器洗浄機のご使用はお避けください。変色・ひび・破損の原因になることがあります。

お手入れについて・・・

  • ・土鍋についた臭いは、茶殻でとれます(茶に含まれる成分がいやな臭いを吸収してくれます)。
  •   土鍋に8分目位まで水を入れ、茶殻(緑茶やほうじ茶)をひとつかみ入れて火にかけ、10分位煮立てます。
  • ・カビ臭さには酢が効果的です。(酢の殺菌、消臭効果を利用します。)
  •   土鍋に8分目位まで水を入れ、酢大さじ2~3杯を加え、10分位煮立てます。

陶器に対するご理解とお願い

陶器は吸水性があり、同じ技法を用いても、その日の気候、土や釉薬の中に含まれる天然鉱物などの影響で、焼き上がりは微妙に異なります。これは、陶器の魅力であり特性です。また、大切に使ってお手入れしていても、使い込むほどにしみやひびがでてきてしまうのも特徴のひとつです。徐々に変化していくこの表情も、器の趣として育て、風合いを永くお楽しみください。