暮らしの道具・使い方レシピ vol.3 木製食器の取り扱い

Madu 商品企画バイヤーが、国内外の様々な地域で様々な作り手さんと出会い、
生活雑貨と出会い、そして自身でも使ってきた暮らしの道具について
自身の言葉で、友人とおしゃべりする気持ちで綴る「暮らしの道具・使い方レシピ」シリーズ。

3回目の今回は、木製食器の取り扱いについて、
お話ししたいと思います。

木製の食器やカトラリーを使うと、
陶磁器やガラス器とはまた違った、
天然素材の風合いが食卓に加わり、
しつらえの表情も豊かになるような気がします。

そんな木製食器、いくつかの点を注意すれば、
日常的に気軽に使えるものですので、
ぜひ取り入れていただきたいアイテムです。

木製食器を使用した食卓

使用時の注意ポイントとしては、

*すぐに洗い、きちんと乾燥させて保管する

使った後に水に浸けっぱなしにしたりせず、
すぐに柔らかいスポンジと食器用中性洗剤で洗い、
水分を良くふき取って、風通しの良い日陰で乾かしてあげましょう。
水分が残ったまま収納すると、カビやニオイの原因になります。
但し、直射日光に当てて乾かすのも、反りや割れの原因となるのでNGです。

水に浸けっぱなしにして水分をたっぷり吸ってしまうと乾燥しずらくなり、
吸水=膨張、乾燥=収縮、により型くずれの原因にもなります。

忙しい時、とりあえず食器を水に浸けて、洗うのは後で!と言いたい時も、
木製食器と陶器だけは、どうぞ頑張って先に洗ってあげてください。


*極端な温度変化を与えない

調理したお料理を盛りつけるのは問題ありませんが、
木製の器そのものを電子レンジにかけたり、食洗機にかけたりするのは
高温になったり、水に浸かった状態が続いたりするためNGです。

こう書いていると、陶器の取り扱い注意点と似たポイントが多いことに
気づきますね。
ということは・・・、冷蔵庫保存や急冷なども当然NGです。

木製食器
木製食器:左
木製食器:右

さて、陶器と似ていると言いましたが、メンテナンス方法は異なります。

ウレタン仕上げのものは必要ありませんが、
無塗装やオイル仕上げで、木の素材感をより楽しめるタイプのものは、
使っているうちに表面がカサカサして来るので、
柔らかい布等で、オイルを塗り込んであげます。
私は使い古しの手ぬぐいや晒を利用しています。

年に数回のメンテナンスです。

メンテナンス用の手ぬぐい
木製食器の仕上げ特徴とお手入れ表

オイルメンテナンスにおすすめの油は、ベタつきの残らない、くるみ油、アマニ油、えごま油などの「乾性油」。
オリーブ油などを使われる場合は、乾きにくい油ですので、ごく少量を伸ばして、良く拭き取るようにします。

日陰で乾燥させたら、終了です。

木製食器

油が余ったので、カッティングボードや、カトラリーの柄にも塗りました。

「いつもありがとう~」

なんて言いながら、オイルを塗ってやって、日頃の労をねぎらいます。

カッティングボード
木製カトラリー

ちなみに、ウレタン加工をしてある木製食器の表面がカサカサして来たら、
それは買い替えタイミングのお知らせと思ってください。

無塗装やオイル仕上げの木製食器は、メンテナンスが必要ですが、
じわじわ育って変化してゆく木地の風合いを眺めるのも、楽しみの一つになるはずです。

最後に例外をひとつ。
木製品を洗う時はやさしく、が基本ですが、
無塗装木製品の代表選手、杉の曲げわっぱを洗う時だけは
たわしで木の表面を磨き、
新しい木肌を出すような気持ちで洗ってOKです。

もちろん、その後はきちんと乾燥させてくださいね。
オイルメンテナンスは不要です。

※ウレタン塗装されたものは他の木製品同様やさしく洗ってください。

杉の曲げわっぱ・たわし

次回は、Maduでも人気のファブリック類について、お話ししたいと思います。
どうぞお楽しみに。